火災保険で外壁塗装はできる?適応条件と利用方法を徹底解説

最近、外壁のヒビが気になってて…でも塗装って高いですよね。火災保険とか使えたりしないんですか?
ご安心ください。実は、台風や強風などの“自然災害が原因の損傷”であれば、火災保険が使える可能性があるんです。条件はありますが、うまく活用すれば費用のご負担をグッと抑えられるかもしれませんよ。
「外壁がボロボロだけど塗装費用が…」「火災保険って使えるの?」そんな声、実はよく聞きます。火災保険は“火事のときだけ”と思われがちですが、じつは自然災害による外壁の損傷にも使えるケースがあるんです!
この記事では、火災保険で外壁塗装ができる条件や申請方法、注意点までを詳しく解説。ちょっと面倒に感じる保険の話も、これを読めばしっかり対策できるはず。ぜひ最後までご覧ください!
火災保険の種類と補償内容
「そもそも、うちの保険で外壁の修理なんてできるの?」という方のために、まずは火災保険の種類から整理してみましょう。火災保険にはいくつかのタイプがあり、それぞれ補償範囲が異なります。ポイントは、“風や雪といった自然災害までカバーされているかどうか”です。
①住宅火災保険
住宅火災保険は、もっとも基本的なタイプの火災保険です。その名の通り、主に「火事による被害」に対して補償してくれます。たとえば、火災によって外壁や屋根が焦げたり、家財が燃えてしまったときなどが対象になります。
ただし、注意点もあり、住宅火災保険では、風災や雪害、落雷などによる被害は「対象外」になっていることが多いんです。「うちは台風のときに外壁が壊れたから、火災保険が使えるかも」と思っても、この保険では対応できないケースもあるんです。中には自然災害もカバーできる特約がついている場合もあるので、契約内容はしっかり確認しておきましょう。
②住宅総合保険
住宅総合保険は、火災だけでなく風災・雪災・水漏れ・盗難など、幅広いトラブルに対応してくれる保険です。たとえば台風で外壁の一部が剥がれてしまったり、大雪の影響でヒビが入ったりといったケースでは、この保険がとても役立ちます。
外壁塗装に火災保険を使いたいと考えている方には、この住宅総合保険がもっとも現実的な選択肢といえるでしょう。ただし、すべての外壁トラブルが自動的にカバーされるわけではなく、被害の原因や程度によっては対象外になることもあるんです。心配なときは、申請前に保険会社や専門の業者さんに相談してみるのが安心ですよ。
③団地保険
団地保険は、マンションや団地などの集合住宅にお住まいの方向けの火災保険です。住宅総合保険に近い内容になっており、火災だけでなく、風災や水災といった自然災害にも対応しているため、外壁の損傷に保険を使える可能性があるんです。
ただし注意したいのが、集合住宅には「専有部分」と「共用部分」があるという点。集合住宅には「共用部」と「専有部」という区分があり、外壁が共用部分とされる場合、個人で保険申請しても認められないケースも。自室のベランダの外側や、建物の外壁全体が共用部扱いになっているケースは少なくありません。
せっかく申請しても対象外…ということにならないよう、まずは自分が加入している保険の内容を確認し、あらかじめ管理組合や保険担当者に相談して、確認しておくようにしましょう。準備をしっかりしておけば、スムーズな申請につながりますよ。
④オールリスク保険
オールリスク保険は、その名前の通り“ほぼすべての予期せぬトラブル”に対応できる、とても手厚い保険です。火災や自然災害はもちろん、飛来物による衝突、不注意による破損など、一般的な火災保険ではカバーされにくいケースにも対応してくれるんです。「こんなことまで保険で?」と思うようなトラブルでも、補償される可能性があるのはかなり心強いですよね。
ただし、その分保険料も高くなるため、個人宅よりは法人契約や高額物件向けとして利用されることが多く、一般家庭ではまだそれほど広まっていないのが現状です。とはいえ、すでに加入している場合はかなり心強い存在なので、外壁損傷にも積極的に活用していきましょう!意外な場面で役に立つ保険かもしれませんよ。
火災保険が適応される条件は?
火災保険を使って外壁塗装の費用をまかなうには、いくつかの“条件”を満たす必要があります。「保険入ってるし大丈夫でしょ!」と安心する前に、ぜひ以下のポイントをチェックしてみてください。意外と見落としがちな落とし穴もあるので要注意です。
①自然災害による損害
火災保険が使えるかどうかの“第一関門”がこれ。それは、外壁に損傷がある場合でも、その原因が「自然災害による損害かどうか」という点です。
たとえば、台風や強風で外壁が一部はがれてしまったり、雹や雪の影響でヒビが入ったり、さらには落雷や倒木などによって損傷が起きた場合などが、保険の補償対象になる可能性があります。一方で、築年数が経っていて塗装が自然に剥がれてきたようなケースや、過去の工事に不備があったことによる損傷など、自然災害とは関係ない場合は対象外となってしまいます。
「これって自然災害の影響かも…?」と思ったら、被害が出たタイミングや状況をなるべく正確に思い出し、証拠として写真などを残しておくと、スムーズに申請を進めやすくなります。
②被災から3年以内の申請
火災保険を使ううえで意外と見落とされがちなのが、「申請には期限がある」という点。損害があっても「気づいたときにはもう申請期限が過ぎていた…」なんてことも。実は、被害を受けた日から3年以内に申請をしないと、たとえ補償の対象になる損害だったとしても、保険金が受け取れなくなってしまうんです。
たとえば、「2年半前の台風で傷んだ外壁に最近気づいた…」という場合でも、期限内であればギリギリ申請できる可能性はあります。ただし、時間が経つほど「本当にその災害が原因なのか?」という証明が難しくなってしまうため、できるだけ早めに行動するようにしましょう。
「これってもしかして台風のときの被害かな…?」と思ったら、まずは現状の写真を撮っておき、専門の業者さんや保険会社に相談してみましょう。早めの一歩が、スムーズな申請と安心につながりますよ。
③補修費用が免責金額より高い
火災保険には「免責金額(=自己負担額)」というルールがあり、これを超える修繕費用がかかった場合にだけ、保険金が支払われる仕組みになっています。たとえば、契約で免責金額が10万円と設定されていた場合、外壁の修繕費用が8万円なら保険は使えませんが、20万円かかった場合には差額の10万円が補償されます。この免責金額は契約ごとに異なり、5万円だったり、20万円だったりと幅がありますので、まずは自分の保険証券を確認してみましょう。
損傷が小さくて費用が少ない場合は保険が適用されないこともあるので、「申請してみたけど結局使えなかった…」なんてことにならないよう、事前にチェックしておきましょう。ちょっとした確認が、無駄な手間やがっかりを防ぐポイントになりますよ。
④火災保険が適応されないケースがある
火災保険に入っていればどんな外壁の損傷にも対応できると思われがちですが、実はそうではありません。特に注意したいのが、地震による被害です。
たとえば、地震の揺れで外壁にヒビが入ったり、壁が一部崩れてしまったような場合、火災保険では補償の対象外になってしまうんです。こういったケースでは、別途「地震保険」に加入している必要があります。また、地震が原因で火災が発生した場合も、火災保険ではなく地震保険が対応する仕組みになっているため、保険の内容をしっかり把握しておくことがとても大切です。
「うちは火災保険に入ってるから安心」と思っている方こそ、一度ご自身の契約内容を見直してみてください。万が一のときに「知らなかった…」とならないよう、今のうちに確認しておきましょう。
火災保険を使った外壁塗装の手順
「うちの外壁、もしかして保険が使えるかも!」と思ったら、次に気になるのが“どうやって手続きを進めるのか?”ですよね。
ここでは、申請から受給までの流れをわかりやすくステップ形式でご紹介します。ちょっと手間はかかりますが、流れを知っておけばグッと安心ですよ。
①破損箇所の写真を撮る
火災保険の申請を考えるうえで、まず最初にやっておきたいのが「破損箇所の写真を撮ること」です。保険会社が確認したいのは、“どこが、いつ、どうやって壊れたのか”という具体的な証拠なんです。
スマホのカメラで大丈夫なので、ひび割れや剥がれといった損傷部分のアップ写真と、建物全体がわかる引きの写真の両方を撮っておくようにしましょう。さらに、被害が起きたときの天候や状況がわかる情報、たとえば飛来物が落ちていた場所の写真や、被害発生日をメモに残しておくと、保険会社にとっても判断しやすくなります。
写真や記録がしっかりしていればいるほど、スムーズに申請が進みやすくなりますので、なるべく早めに、ていねいに記録を残しておくようにしましょう。
②業者に破損箇所の見積書をもらう
破損箇所の記録を残したあとは、実際にいくらくらい修繕費がかかるのかを把握するために、外壁塗装の専門業者に見積書を出してもらいましょう。この見積書は、火災保険の申請時に「これだけの費用が必要です」と証明する大事な資料になるので必須です。
申請がスムーズに通るかどうかは、この見積書の内容にかかっているといっても過言ではありません。特におすすめなのは、火災保険の申請に慣れている業者さんを選ぶこと。そういった業者なら、必要な書類の整え方や申請時のポイントも把握しているため、安心して任せられます。逆に、保険の知識があまりない業者にお願いすると、書類が不十分だったり説明が足りず、審査が通りづらくなることも。
信頼できる経験豊富な業者を選ぶのが成功のカギです。
③保険会社に申請し、必要書類を準備する
写真と見積書の準備が整ったら、いよいよ火災保険の申請手続きに入ります。まずは保険会社に連絡して、「申請をしたい」という意思をしっかり伝えましょう。電話はもちろん、最近ではマイページやチャットなどから申請を進められる保険会社も増えてきています。
ここで大事なのは、保険会社の案内をしっかり聞くこと。というのも、必要な書類や手順は保険会社ごとに少しずつ違っているからです。一般的には、被害箇所の写真や修理の見積書、事故報告書、保険契約のコピーなどが必要になりますが、細かい部分は必ず確認しておきましょう。「よくわからない…」と感じたときは遠慮せずに聞いてOK。
ほとんどの保険会社では、書類の記入例やガイドも用意してくれているので、初めての方でも安心して申請に取り組めますよ。
④保険会社の指示に従って、必要書類を送付する
必要な書類がすべてそろったら、保険会社の指示に従って提出の手続きを進めましょう。最近では郵送に加えて、オンラインでの申請を受け付けている保険会社も増えてきており、自宅にいながらスムーズに手続きができるのも嬉しいポイントですね。
ただし、どの方法で提出する場合でも、もっとも大事なのは「書類の不備がないかを丁寧にチェックすること」。被害の写真が足りなかったり、見積書に署名や押印が抜けていたりすると、審査が止まってしまったり、最悪の場合再提出を求められてしまうこともあります。「これで大丈夫かな…」と少しでも不安に思ったら、業者さんや保険の代理店に一度見てもらうのもおすすめです。
しっかり確認して提出すれば、その後の流れもスムーズに進められるので、最後のチェックは忘れずに行いましょう。
⑤鑑定人が調査し、受給の可否と補償金額を決定
申請書類が無事に受理されると、次のステップとして「鑑定人」と呼ばれる保険会社の専門調査員が、実際の被害状況を確認するために現場を訪れることがあります。ここでの目的は、申請内容と実際の損傷がしっかり一致しているか、被害が自然災害によるものかどうか、そして修繕が本当に必要で、その費用が妥当かどうかを見極めるためです。
「調査って聞くとちょっと緊張しそう…」と思うかもしれませんが、鑑定人はあくまで中立な立場のプロ。誠実に対応すれば、過度に身構える必要はありません。事前に写真や見積書などの資料を手元に準備しておけば、質問されたときも落ち着いて答えることができます。また、立ち会いが必要になる場合もあるので、日程調整の余裕も見ておくと安心です。
調査は申請成功のカギでもあるので、丁寧に対応しましょう。
⑥受給が決定したら、保険金の支払い
現地調査が無事に終わり、保険会社から「この内容で保険金をお支払いします」と判断されると、いよいよ保険金の振り込み手続きに入ります。振込先をきちんと指定しておけば、通常は1〜2週間ほどで入金されることが多く、スムーズに進めば思っていたよりも早く手元にお金が届くケースも。
そして、保険金の受給が決定したこのタイミングで、ようやく外壁塗装の工事スケジュールを本格的に立てることができます。「保険が下りるかわからないから、なかなか工事の話が進められなかった…」という方にとっては、ここでようやく安心してリフォームの計画を始められる瞬間でもあります。
思わぬトラブルで気持ちが沈みがちだったかもしれませんが、しっかりと補償を受けて、前向きに家のメンテナンスに取り組んでいきましょう。
詐欺に注意!火災保険を利用した悪徳業者の特徴
火災保険が外壁塗装に使えると聞くと、「じゃあ保険でおトクにリフォームできる!」とワクワクしますよね。でも、そんな気持ちにつけこんでくる“悪徳業者”も実際に存在します…。
ここでは、被害にあわないために知っておきたい「怪しい業者の特徴」をしっかり押さえておきましょう。
①「無料でできる」と断言する
「保険を使えば完全無料で直せますよ!」と自信満々に言い切る業者に出会ったら、ちょっと立ち止まってください。
たしかに火災保険が適用されれば費用が抑えられることはありますが、最終的に補償されるかどうかを判断するのは保険会社であり、業者ではありません。現場を確認する前から「無料でできます!」と断言してくる時点で、かなり不自然ですよね。経験豊富な業者であっても、保険の審査結果を100%保証することはできないのが現実です。
そういった甘い言葉に流されて契約してしまうと、後々「話が違った…」と後悔する可能性もあります。信頼できる業者ほど、曖昧なことは曖昧なままにせず、しっかりと現場を見た上で丁寧に説明してくれるもの。焦らず冷静に見極めるようにしましょう。
②工事の申込書に不審な記述がある
火災保険を使って工事を依頼する際には、契約書や申込書の内容をじっくりと確認することがとても大切です。契約書や申込書に、読みにくい文字で「保険が下りなくてもキャンセル不可」などと書かれていませんか?もしそうなら、それは“逃げ道”を用意している証拠かもしれません。
特に気をつけたいのは、事前に手付金や違約金を求められるパターン。こうした条件がある場合、あとから「話が違う」と感じてもキャンセルできず、トラブルにつながる可能性が高いんです。
見落としがちな部分ほど、悪質な業者にとっての“逃げ道”になってしまうので、契約の前には必ず内容を丁寧にチェックしましょう。少しでも不安なことがあれば、その場で遠慮せずに質問してOKです。一人で判断せず、家族や信頼できる人と一緒に確認することで、安心して契約が進められますよ。
③保険金を一部業者に支払う契約である
火災保険の補償を利用する際、「保険金が下りたら、うちの口座に直接振り込んでくださいね」と業者に言われた場合は要注意です。というのも、保険金というのは本来、契約者本人に支払われるものであり、その後に業者へ工事代金として渡すのが一般的な流れです。
もし契約の中で「業者に直接保険金が入る仕組み」が組み込まれていた場合、万が一トラブルが発生したときに、お金の流れが把握できず、返金も交渉もしづらくなってしまいます。
特に契約前には、「保険金の管理は誰が行うのか」「支払いのタイミングはいつか」といった点をしっかり確認しておくことが大切です。お金に関わる部分こそ、納得できるまで確認し、きちんと管理できるようにしておきましょう。
④虚偽申請は契約者も責任を問われるので注意
「保険金、ちょっと多めにもらえるように調整しておきますよ」なんて甘い言葉を業者から聞いたとき、少しでも迷ったら立ち止まってください。
被害が実際にはないのに損傷があるように見せかけたり、実際よりも大きな被害があったように申請することは、立派な保険金詐欺という犯罪にあたります。そして、たとえその提案をしてきたのが業者であったとしても、契約者であるあなた自身も責任を問われてしまう可能性があるんです。うっかり加担してしまったつもりでも、あとから大きな後悔に変わることもあります。
火災保険は本来、困ったときに正しく使うためのもの。必要な補償を、正しい方法で受け取る。それが一番安心で、あなた自身を守るいちばんの近道です。誘惑に流されず、誠実に行動することが何より大切です。
まとめ
火災保険を使って外壁塗装ができるのか?――その答えは、「自然災害による損害であれば可能性アリ」です。ただし、申請にはいくつかの条件があり、少し手間がかかることも。でも安心してください。
写真の撮影や見積書の取得、申請の流れをきちんと押さえておけば、難しくはありません。そしてなにより大切なのは、信頼できる業者と一緒に進めること。
自宅の外壁を一度見渡して、「これってもしかして…」と思う箇所があれば、火災保険の活用を前向きに考えてみましょう。
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